マークニズム宣言

偉くてすごくてたのしい

死体

 

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When the night has come
And the land is dark
And the moon is the only light we'll see
No, I won't be afraid
Oh, I won't be afraid
Just as long as you stand, stand by me

So darling, darling
Stand by me, oh stand by me
Oh stand, stand by me
Stand by me

If the sky, that we look upon
Should tumble and fall
And the mountain should crumble to the sea
I won't cry, I won't cry
No, I won't shed a tear
Just as long as you stand, stand by me

And darling, darling
Stand by me, oh stand by me
Oh stand now, stand by me
Stand by me

So darling, darling
Stand by me, oh stand by me
Oh stand now, stand by me, stand by me
Whenever you're in trouble won't you stand by me
Oh stand by me, oh won't you stand now, stand
Stand by me
Stand by me


Writer(s): Tammy Wynette, Ben King, Mike Stoller, Billy N. Sherrill, Jerry Leiber
Copyright: Imagem Music Us LLC O.B.O. Susan Aberbach Revocable Trust, Cherry Lane Music, Sony/ATV Songs LLC, Parade Music Co.

 

 

『アクトオブキリング』を観た

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去年ちょっと話題になった『アクト・オブ・キリング
武蔵野館でやっててヘァ〜と思ったけどパスしてたので、この前ツタヤで借りて観ました。

むかしインドネシアで起こったヤバめの虐殺事件の関係者を取材して、
当時のブッコミの様子を再現してもらうなどするドキュメンタリーなのだけど

僕は中1のころお家でパソコンに齧りついて2ちゃんねるとグロ動画サイトを毎日巡回する非常にキモい少年だったので
ライブリークの前身サイトであるオグリッシュ.comでポソ紛争のヤバい動画を見てはヤベえと思ってて、
さらに当時東ティモール問題もまだホットだったので、インドネシアについてはちょっとヤバめの国という印象がありました。

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この映画はそれらの出来事よりはるかに昔、65年に起きた9月30日事件というクーデター未遂から始まったヤバめの大虐殺が題材になってて、
軍部の息がかかったヤクザ勢力(プレマン=free man)が証拠の有無など関係なしにとにかくアカっぽい国民をぶち殺しまくった際の様子を当の本人たちに演じてもらうという比較的ヤバめのドキュメンタリーです。

というか実際にはそういう映画を撮ってる様子を収めた映画なんですが、とにかく出てくる奴らほぼ全員の胸糞悪さがヤバい。
自らの蛮行を楽しそうに演じるジジイ、開き直るジジイ、隠したがるジジイ、みんなクソジジイである。

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▲「こうすると楽に殺せて血も出ないんだ」と語る、楽しそうに演じるジジイことアンワル・コンゴさん

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▲若いころのGKマーヤンさん

 

僕は普段ひとりでも「誰だお前」「しっかりしろ」「だから女は」
みたいなことを喋りながら映画を観るんだけど(これが友人にはたいそう不評)
最後の最後、まさかの展開に完全に言葉を失ってしまいました(以下ネタバレ?)

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映画の中心人物のアンワルが自らが被害者役を演じた尋問シーンを観ていたとき、突然プルプルしだして
「あの時本当に怖かったんだ。被害者はみんなあんな気持ちだったのか? 俺は罪人なのか?」
と言って半泣きで急猛省しだしたのだ。
おまけに上のお気に入り処刑プレイスではエッエッと痙攣しながら嘔吐き出した。これは盛り上がるぞ。ざまあみろ悪党め!
となかなかエンターテイニングでした。でもこの解説が完璧なのでわざわざ新作料金払って借りることないかも。

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高円寺ヴィジランテ

最寄り駅は丸ノ内線東高円寺なのだが、前の会社は神田だったので、毎朝15分ほど歩いて中央線の高円寺駅から乗っていた(会社最寄りの神田駅はゴチャゴチャして嫌いだったのでいつも御茶ノ水で降りていた)。

 

低血圧で朝が辛いので、毎朝クラクラしながら同じ道を通うのが苦痛だった。そこで通勤を少しでもエキサイティングなものにするために、日ごとに駅までのルートを変えていた、。でも駅からの帰り道はいつも同じだった。

私にはミッションがあった。

 

 

高円寺駅の数百メートル南を東西に延びる短い通りを東に行くと、交番を少し過ぎた右手にボロいアパートがある。そこにはいつもドキュンビッグスクーターが白黒2台停めてあって、そのうち黒い方のナンバープレートが常に上にひん曲がっていた。

それはもちろん、なにか悪いことをして逃げる際ナンバーが見えにくいように、故意に曲げられたものだった。

中学時代ヤンキーに毎日キンタマを蹴られていた私は、世の中のありとあらゆるドキュンを憎んでいた。なので「ナンバー曲げ」のような“ドキュン行為”を目にすると途端に頭に血が上ってしまう。

私はそれをブラジリアンキックで真っすぐに直して帰ったのだが、いつも次の日には上に向かってグニャリと曲がっていた。

来る日も来る日も私はナンバープレートを蹴り正し、日毎夜毎ドキュンはそれをひん曲げた。

ドキュンはムキになってナンバープレートをより激しく曲げ、私はさらに強く蹴りこんだ。

私はドキュンと出くわしたときのために中野の総合格闘技ジムに通うようになった。キック力が上がり、ナンバープレート蹴りも捗った。

ドキュンによって曲げられる角度は日に日に鋭さを増し、直角、やがては鋭角になった。

私のキックも日を追って強化されていき、プレートを平面に正すどころか、反り返らせるほどになった。

 

 

 

イタチゴッコが始まって3ヶ月ほどが過ぎた。

ジムに通いつめた私の身体は、昔のヴァンダムのようになっていた。

曲げ伸ばしを繰り返したナンバープレートは、塗装が一部剥がれ、金属疲労で破断を目前にしているように見えた。

私は、ドキュンがナンバープレートを新調したときのために、鉄板入りの安全靴を下駄箱に忍ばせていた。

 

ある日、いつものようにアパートの前を通ると、ナンバープレートは私が前日に蹴り正したときのまま、ゆるやかに反り返っていた。

もうあと3,4回も繰り返せば折れるかな、と思った。

ドキュンの部屋の明かりは、午前2時過ぎにもかかわらず灯ったままだった。

 

翌日、駐車場に黒のビッグスクーターの姿は無かった。

その翌日も、そのまた次の日も。

 

ドキュンは引っ越した。

アパートにはもう白のビッグスクーターと、まっすぐなナンバープレートしかない。

私の“世直し”は終わった。

春の風が吹いていた。温かいけれど、どこか冷たくて寂しいやつだ。

 

 

あれからもう1年が経とうとしている。

会社を辞めたので、今は最寄りの東高円寺駅を利用している。

今も私はジムでブラジリアンキックの練習を続けている。

そして今も、安全靴は曲がったプレートを待っている。