マークニズム宣言

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(タイトルの)敗北 〜カッコ書き曲名の名曲たち〜

私、じつはミュージシャンなんです。

よければ、iPhoneの着信音をサンプリングした名曲「iFine」を聞いてください。

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ほかにも国民的人気バンドや国民的人気アイドルグループの歌をサンプリングした画期的な作品も上げているので、ぜひ私のサウンドクラウドをCheck it out now please.

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(カッコ書き)タイトルについて①

本題に入りますが、英語の歌には、タイトルにカッコ書きが含まれるものが数多くあります。

私が把握しているカッコ書きタイトルには大きく分けて2種類あって、ひとつはタイトルを補足するタイプ。「タイトル補足型」と呼ぶことにしましょう。

これは、おもに歌詞の一部を取ったタイトルに、前後の歌詞をカッコ書きで付け足すもので、有名どころだとストーンズの『(I Can’t Get No) Satisfaction』や、ビースティの『(You Gotta) Fight for Your Right (To Party!)』などが挙がります。

これはユーモアを含む一種の様式と化しており、キンクスの『(A) Face in the Crowd』なんかは完全にふざけている。不定冠詞1字だぞ。

これらについては意図をもってあえてやったものであろうことから、「タイトル補足型」は不問とします。許可。

(カッコ書き)タイトルについて②

ふたつめが問題です。例を見てみましょう。

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オレンジの防護メガネがファッションとして機能しているのはこの人がジェームズ・ブラウンその人だからでしょう。

メインのタイトルとしては「I Got You」で行きたかったけど、歌詞の大半が「I Feel Good」であるため、聞いた人の大半がこの曲を「I Feel Good」として覚えてしまうことが予測される。なのでしぶしぶ(I Feel Good)とカッコ書きで入れた。そんな事情がにじみ出ているのです。

みんなが「ランボー」って呼ぶから続編から「ランボー2」になった、みたいな、いやちょっと違うか、とにかく、じゃあ「I Feel Good」だけでいいじゃんという当然の指摘を押しのけてでも「I Got You」なのだ、だけど一応わかりやすいように(I Feel Good)と入れておくか、しかたないから。みたいな。

私はこれを「タイトルの敗北」と呼ぶことにします。「〇〇(デザインなど)の敗北」って何もわかってない外野が偉そうに使いたがるイメージあるのであまり使いたくない表現ですが、まあこれは敗北だと思うので。

以下、タイトルの敗北の事例を紹介していきます。

Good Riddance (Time Of Your Life)

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グリーンデイを聞くと頭がおかしくなってしまう。高校生の頃、彼らの歌を聞いてはアメリカというカラフルでキラキラしてて最高な国に思いを馳せていた。大学生になってからは、なんかお子ちゃまっぽい気がしてメロコアを忌避するようになったけど、やっぱりグリーンデイは特別なのだ。今の私はまだグリーンデイを落ち着いて聞ける状態にないので、人生が安定して心も安定してからじっくりと向き合いたい。

この歌もお手本のように、歌詞に一度も出てこないメインタイトル「Good Riddance」(あいつがいなくなって清々した、みたいな意味)の後に、サビの最後に何度も出てくるためおそらくほとんどの人がタイトルであると誤認する「Time of Your Life」をカッコ書きで付け足している。タイトルがカッコ書きに敗北しています。

The 59th Street Bridge Song (Feelin' Groovy)

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サイモンとガーファンクルを聞くと頭がおかしくなってしまう、が、それほどでもないのでまあ冷静に聞ける。彼らの歌は、幼稚園児の頃のトイザらスマクドナルド、もしくは小学校低学年の、ビーダマンが好きだった頃を思い出させる。

これも詞の中で幾度となく出てくる「Feeling Groovy」をしぶしぶカッコ書きで挿入しているのが伝わってくる。いいアルバムのいい歌だが、敗北は敗北である。

Gonna Make You Sweat (Everybody Dance Now)

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これは完敗と呼んでいいでしょう。この歌を耳にしたことのある全員がタイトルを「Everybody Dance Now」だと確信してしまう。もうここまで来ると、これだけ連呼しまくってる歌詞をそのままタイトルにするのは気恥ずかしいので、あえて微妙な「Gonna Make You Sweat」をメインタイトルにピックアップしたものの、やはり商業上の理由から「Everybody Dance Now」は入れざるを得なかった、みたいな事情まで想像できます。お前の負けだ。

Money (That's What I Want)

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カバー曲だけどビートルズ版が好きなので。

これは「Money」もそれなりに言っているけど、やはり3倍くらい連呼している「That's What I Want」のほうがタイトルっぽいのでカッコ書きで入れた、と考えることができます。が、「Money」と「That's What I Want」は歌詞中で繋がっているので、「タイトル補足型」であると言い逃れすることも可能です。これは疑わしきは罰せずの原則に基づき不問とします。「Money (That's What I Want)」は無罪。

悲しい気持ち(JUST A MAN IN LOVE)

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サザンおよび桑田佳祐の歌は厳重なネットパトロールによりアップされた直後に削除されていくものなので、どこかのおじさんによるカバー曲をどうぞ……。

サビで「JUST A MAN IN LOVE」を連発しておいて、歌詞に全く登場しない「悲しい気持ち」をメインタイトルに持ってきている。これはもちろん上記のカッコ書きの曲名たちへのオマージュです。わざとやっています。桑田佳祐なので。中学1年生のときに初めて買ったCDは、この歌が入った桑田のベスト「TOP OF THE POPS」でした……。

 

番外編

 Norwegian Wood (This Bird Has Flown)

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名盤「ラバー・ソウル」の2曲目、ドラッグとセックスの歌ですが、これはこれまで紹介した歌とは逆に、頻出歌詞の「Norwgian wood」がちゃんとメインタイトルになっていて、1度出てくるだけでそれほど重要な箇所でもない「This bird has flown」がなぜかカッコ書きでくっついています。常人には推し量るに能わないジョンなりの高度なユーモアか何かなのでしょう。これは「タイトルの勝利」と呼びたいと思います(オチ)