マークニズム宣言

偉くてすごくてたのしい

うすしお

 キキーッ!
 ボールを追って飛び出してきた子供の数センチ手前で、俺の愛車、フェラーチオは止まった。
「あぶねえな。ぶっ殺されてえか!」
 そう叫んで愛しのフェラちゃんから颯爽と降りた俺は、腰を抜かしてへたり込むガキの頭部を思い切り蹴飛ばした。皮下組織が潰れ、頬骨が折れ、乳歯が地面を転がる。何を隠そう、俺は空手二段の腕前だ。しかも親父は社長。
「いっけね、サッカーボールかと思っちゃった〜!」
 ボールと間違えたのだから仕方なかろう。親御さんも解ってくれるはず。俺は泣き喚く他のガキどもを尻目に麗しのフェラっぴでブルブルと痙攣するガキを踏みながらその場から去った。
 俺は生まれてこの方、良心の呵責というものを微塵たりとも感じたことがない。何故なら親父が社長だから。本当なら諸君に俺の自叙伝を長々と聞かせてやりたいところだが、如何せん後方から猛スピードでさきほどのガキのご両親が追走してくるので割愛させていただこう。ランボルフェラギーニ・ムルシフェラゴ・・・・・・あのガキも社長の息子だったようだな。面白え・・・・・・。こうなったらどっちの会社が偉いか、レースで決めようじゃあねえか!
 ヴオンッップスィー・・・・・・ヒョヒョヒョ・・・・・・
 フェラmy lover が住宅街を駆け抜ける。毎日ドリキンのDVDを見て鍛えた実力は伊達じゃない……伊達ではないはずなのだが、奴はピッタリと付いて来やがる。タダでは逃がしてくれねえってか。
「そう来なくっちゃな!食らえ、東証一部上場パワースライド!」
未だくっ付いてやがる。
敵対的買収ヒール&トウ!」
 しつけえな。
「インサイダー・アウト・イン・アウト!」
「脱税カウンターステア・・・・・・!」
「振り込めフェイントモーション・・・・・・。」
うすしお
 遂に並ばれた。俺のフェラmy dear をここまで追い込むたぁ・・・・・・こいつぁ久々に骨のある奴が現れたぜ。しかし、勝負はこれからだ!
 ガキのお父様が何かを手に持っている。名刺だ。うちの親会社の名刺だった。
 謝った。許してもらえなかった。

 俺は生まれてこの方、良心の呵責というものを微塵たりとも感じたことがない。それに何を隠そう、俺は空手二段の腕前だ。でも看守さんは柔道五段だった。